お金の本質   索引  

                    

 第14回 お金の功罪 3 ── 利子は経済の癌細胞
              (世界戦略情報「みち」平成20年(2668)12月1日第284号)

 建築家、都市計画家、エコロジストの肩書きを持つドイツ人女性マルグリット・ケネディは有利子金融が将来、経済的・エコロジー的破滅をもたらすと警鐘を鳴らしている。
『利子ともインフレとも無縁な貨幣』という著書で彼女はお金の機能に関して基本的な四つの誤解があると語る。
 まずその一つ目は、「成長には一種類しかない」というものだ。
 われわれ人間は、生涯の早い時期に急速に成長し、その後二一歳までゆっくりと成長する。二一歳以降は、質的に変化するが量的には変化しない。

 図1の曲線Aは、人間や動植物の成長過程など、自然界では普遍的な成長行動を単純化して示している。
 この他にも根本的に異質な二つの成長パターンがある。
 曲線Bは、人間が増えれば商品も増え、石炭が増えればエネルギーも増えるといった、機械的成長ないし直線的成長を示している。利子の計算方法の一つ、単利(元本のみ利子計算の対象とする)が描くバターンでもある。
 一方、複利が描くのが曲線Cである。これは通常、病気や死に関わるところで見られる。
 例えば、癌は最初、一つの細胞が二、四、八、一六……といった具合に、その成長曲線は非常に緩やかなカーブを描く。だが、その後は指数関数的に漸増していき、最後はほぼ垂直の傾きをなす。曲線Aとはまさに対照的である。

 図2は投資されたお金が二倍になるのに必要な期間を示している。
 一%の複利で七二年、三%で二四年、六%で一二年、一二%で六年かかる。このように、曲線Cは利率によって異なる形を示す。
 われわれは自身の体験から曲線Aのような成長曲線が唯一であると思っているため、最適な大きさで成長が止まる自然的な成長しか理解し得ない。
 したがって、ほとんどの人にとって、指数関数的な成長が物質世界でいかなる意味を持っているのかについて理解することは困難であり、複利のもたらすおぞましいほどの爆発力に対する理解を妨げているのである。
 この成長に関する無理解が、お金についての誤った考え方を生み出し、悲惨な現実を招くことになる。
経済現象は自然現象と相似する。
 お金が複利により増える過程が罹患から死に至る過程と同じなら、複利で増殖していく金融システムの行く末は「死」しかない。つまり、ユダヤ型金融資本主義は崩壊する運命にある。
 ケネディは、「指数関数的な成長は、通常、自分の寄生する『宿主』ないしは有機体の死をもって終わる」と喝破している。(傍点は筆者)
 他人依存を是とする寄生的な本性を有する輩はどの民族にも存在する。
 ユダヤ人を筆頭にこうしたならず者が民族と国境の枠を超えて集合し、ヒエラルキーを形成しているのが、国際金融資本であり世界寡頭権力だ。
 ユダヤ人をはじめとする世界寡頭権力が利子で儲ける銀行業などで本領を発揮するのは、「寄生」という共通の本能が共鳴し合うためであり、極めて自然で理にかなったことなのだ。
 彼らの貪欲さは止まるところを知らない。地下資源を大量に掘り出し、動植物を乱獲して生態系を狂わせ、すべてをお金に換えてわが物にする。
 こうした力仕事は彼らが寄生する宿主たちが担う。彼らは決して「卑しい肉体労働」などに直接手を染めない。
 宿主は懐にお金が入るたびに悦に入るが、それも束の間。経営者なら事業資金、個人は家や車のローンで借金をして、金融機関などの寄生体にお金を吸い取られていく。払った税金は政府の借金の利払いに充てられ、これまた寄生体に吸い寄せられる。
 国内の各種寄生体に収まったお金は最終的に、長年の経験とノウハウで彼らの数段上をいく国際金融資本や世界寡頭権力の掌中に収まる。
 宿主は金の卵を産む養鶏場のニワトリのごとく酷使され、卵を産まなくなれば寄生体に「廃棄処分」される。
 組織形態や規模の大小を問わず、彼らに寄生された国家や共同体、個人などの宿主は、経済的死亡を経てやがては肉体的死亡へと至る凄惨な運命が待ち受けているのだ。  (つづく)