文明大転換   索引 

                    


 第1回 「終わりの始まり」
(世界戦略情報「みち」平成23年(皇紀2671)4月1日第335号)


 三月一一日に三陸沖を震源とするM9の巨大地震が発生してから、およそ三週間近くが経過した。
 沿岸の都市や集落が壊滅的打撃を被った太平洋側の各県はもちろん、関東地方にも甚大な被害を及ぼしている。
 その後も東北地方のほか茨城や千葉、新潟、長野、静岡でも大型の地震が断続的に発生し、関東、東海、南海の三つの震源地が連動して同時発生する巨大地震の噂が飛び交っている。
 富士山麓でも震度6強の地震が発生しており、富士山大噴火を危惧する声まで出始めた。
 そのうえ、福島第一原発で事故が発生し、炉心溶解から水蒸気爆発へと至る最悪の事態が懸念されている。消防隊や自衛隊が決死隊となって冷却作業に当たるも、施設内外で超高濃度の放射線や放射能が検出され、予断を許さぬ危機的状況がいまも続く。
 今回の事件は「天災」ではない。間違いなく「人災」である。
 確かに地震は自然現象だが、政府与党と東電の無責任体質、当事者意識の欠如と自己保身が被害をいたずらに拡大させている。
 情報の操作と隠蔽に明け暮れ、対応は後手後手に回り、場当たり的対応に終始するがゆえに、国内だけでなく海外でも不満と不信感が増幅している。
 ところが、出来の悪い身内の不始末が被害をいたずらに拡大させた、と結論付けるにはまだ早い。
 実は、海底プレートに過大な負荷をかけて「故意に」大地を揺さぶった者たちの存在が囁かれている。
 今から六年前、今回の大災害と関連して注目すべき一冊の本が発行されていた。『気象大異変〜人類破滅へのカウントダウン』(船瀬俊介著、リヨン社、平成一七年五月)である。その一部を抜粋して以下に引用する。
「米国防総省が秘かに想定した驚愕予測シナリオが存在する。
 それは、『マグニチュード九程度の超巨大地震が東海沖で発生した場合、最悪で死者は二〇〇〇万人に達する……!!』という目の眩む予測だ。
 これは二〇〇四年一二月のスマトラ沖地震と同規模。その結果、『名古屋、東京、大阪から瀬戸内周辺まで壊滅的な被害を受け、死者は二〇〇〇万人に達する』という。
 予測シナリオを作成したのは米国防総省(ペンタゴン)『ヒュージョン・センター』。アメリカにとって脅威になりうる事象をモニターする世界規模の監視センターである。
 偵察衛星、地表観察、通信傍受、さらにスパイ活動などで世界中の情報を収集解析している。
 アメリカは近年、巨大地震が予想される東海地方の地殻変動などの二四時間監視を続けている」
「それにしても、地震だけで二〇〇〇万人が死ぬなどということは起こりえない。ペンタゴンは、巨大地震による衝撃と、巨大津波による太平洋岸の原発の爆発という悪夢のシナリオを想定しているのは間違いない。
 静岡県御前崎市の浜岡原発が爆発すると約八〇〇万人が死亡する……と原発専門家は予測している。アメリカは太平洋岸の二〜三基の原発が爆発することを想定しているものと思われる。」「さらに、アメリカは『日本国民救助』の名目で『沖縄に駐留する海兵隊を本土に派遣』して、『空母や艦艇を避難場所として提供する』シナリオまで作成している。こうして、『米軍が主導権を握って、世界中の救助活動の指揮系統を作成する』という。
 これは別の言い方をすれば、巨大地震に『便乗』したアメリカ軍部による日本再占領だ。二〇〇〇万人もの死者を出し、世界の経済・金融の一大センター東京は壊滅。もはや日本は独立国としての体をなしえない。
 そこでアメリカが再占領して日本を『統治』する。国連決議でこれを認めさせれば、日本はアメリカの委任統治国となる。プエルトリコ並みの正真正銘の『属国』となるわけだ。アメリカに貸し付けた長期国債の数百兆円は、復旧支援の名目で『踏み倒される』のではないか。ここまで先を読み、地震大国日本に原発をたくみに売りつけたアメリカの深謀遠慮はたいしたものだ……」(傍点は安西)
 想定地域と死者数こそ異なるものの、これらの内容は現在進行中の状況をそのまま予見したかのように記載されており、偶然の一致というには余りにも出来過ぎている。
 原発事故に対処する放射能対策専門部隊を米軍が待機させているという情報があり、このシナリオの信憑性をさらに高めているのは不気味だ。
 船瀬氏の説を裏付けるかのように、今回の地震はHAARP(高周波活性オーロラ調査プログラムHigh Frequency Active Auroral Research Program)による人工地震だとの説がネット上を出回っている。
 スマトラ沖大地震、四川大地震、ハイチ大地震、巨大ハリケーン・カトリーナなどの自然災害は、HAARPによって引き起こされた人為的災害との噂はいまだに根強い。
 被災直後、世界中からわが国に対して哀悼の意が続々と寄せられ、支援表明が相次いでなされるなか、特に米国とロシアの対応は迅速で、異様なまでの力の入れようであった。
 米軍の支援は強固な日米同盟関係を象徴する美談として報じられているが、これは善人面した極悪人のアリバイ証明ではないのか。
 一方、海外の邪悪な勢力の企みに呼応して、国内にも彼らと結託する輩がいた。名誉と富貴、自己保身と引き換えに国を売り渡して恥じない者は、彼らが策定したシナリオの実現に嬉々として協力し、その労を惜しまない。
 このシナリオの全体像まで俯瞰できる確信犯は極めて稀だ。大多数の者は彼らの手駒として操られていることに気がつかず、自らの言動が亡国に加担しているという自覚は微塵もない。
 むしろ、自分は常に正しく世のため人のために働く善人であると自惚れ、錯覚している。
 特に戦後急速に進んだ日本人の精神的頽廃と霊性堕落は、こうした手合いが政・財・官・マスコミの各界で跳梁跋扈する土壌を醸成した。
 日本のエネルギー政策、殊に原発推進にかける意気込みは常軌を逸していた。莫大な収入と利権に目が眩み、生態系とそこに暮らす生きものの命を担保にして原発を乱立させてきた。
 非常に危険なので地震国には原発を建設しないのが世界の常識である。
 ところが、世界有数の地震国である日本では既に五〇を超える原発が稼働している。しかもその多くは、海岸沿いにあり、地下に断層が走る禁断の地に建設されている。
 最悪の条件をわざわざ選んで原発を建設しているのは、世界広しといえども日本だけである。
 福島第一原発の一号機は建設から今年でちょうど四〇年目を迎える。日本初の原発である東海原発は、昭和四一年(一九六六)に稼働した。
 四五年も前から地震と津波による大惨事が起こっても構わないという愚かな選択が始まっていたことになる。
 否、正確には、大災害を故意に日本で起こそうとした計画が存在した。つまり、船瀬氏が指摘した米国の邪悪なシナリオは遅くとも四五年前には策定されていたのである。
 邪悪な者たちが人工地震を起こすことができる技術をいつ手に入れたのかは分からない。ただ、彼らがこれを掌中に収めてからは、われわれの運命は彼らに委ねていたことになる。
 今回ついにその時が到来し、地獄の釜の蓋は開けられた。邪悪な勢力は、彼らが信奉する終末論的宗教の教義を忠実に実践し、ハルマゲドンの演出を開始したのである。
 だが、裏には裏がある。
 この世に生きる人間の意思決定には、目に見えない世界からのさまざまな働きかけが大きく作用している。
 表面的には彼らが自らの意思でこの恐怖のシナリオを発動させたように見えるが、実はあの世の邪霊が背後で彼らを操っている。そして、この邪霊もまた、より強力な悪の波動を発する邪神によって操られている。
 しかし、あの世の仕組みはこれで終わらない。その背後には神格の高い神々の関与があり、さらにこれらの神々を通じて邪霊・邪神をも操る、宇宙の森羅万象の主宰神の意思がある。
 あの世と神々の世界は、次元が複層的に重なり合い、相似形をなしてマトリョーシカ人形のような入れ子構造を形成している。善悪や美醜といった二元論的価値観を超越した、人智では到底計り知れない世界である。
 いま目の前で繰り広げられる危機的状況は、われわれにある種の決断を迫っている。
 文明を築く人間の活動の源泉は思想とエネルギーである。
 分裂と対立をもたらす金権万能主義と民主主義を礼賛し、地殻と渾然一体となって眠る石油を分離して採掘し、原子核が自壊する熱で動力を得る原子力を崇める。これらの思想とエネルギーを材料に築き上げられたのが現代文明である。
 今回の震災は、神々が現代に生きる人々すべてに発した警告と勧告である。すなわち、現代文明の「建築材料」がこうした性格を有するがゆえに、現代文明は分裂と対立、自壊を免れずやがて滅亡する。よって早急に新文明へと大転換せよ、ということだ。
「日本は世界の床の間であるから、まず床の間から掃除を始めるのである」
 長い間封殺の形で雲隠れしていた「艮の金神」と「坤の金神」は、大本教の霊能者出口王仁三郎を通じて自らの復権をこう予告していた。その時がいよいよ始まったのである。
 これは「終わりの始まり」に過ぎない。今後もさらなる苦難と試練が日本を襲い、やがて世界中に拡散して混乱の極みに陥ることだろう。自らが撒いた種は刈り取らなければならない。
 だが、われわれは逃げてはならない。今回の震災で人柱となってお役目を果たした人々の死を無駄にしないためにも、逆に迎え撃つ覚悟でこれを克服するのだ。
 世界を立直し万類共存して生成発展するミロクの世となる新文明を世界に先駆けて建設するのが、われら大和民族に課せられた使命である。
 われわれは神からその能力とお役目を授けられているからこそ、この日本に生まれたのだ。天皇陛下の御稜威と神の御加護があるかぎり、何も恐れる必要はない。