みょうがの旅    索引 

                     

 米中直接対峙を軸とした新アジア時代  
          (世界戦略情報「みち」平成9年(2657)1月1日第21号) 

●冷戦終結後のアジアの歴史はいま、第二段階に入った。中国の周辺諸国を網羅して、全面的な中国包囲網を敷く段階を終え、この成果を踏まえて、米国と中国の直接対峙を軸とする戦略が中心となったのである。
 本号では、世界権力の対アジア戦略の第二段階を、米中関係を重点にして、中国全面包囲網をなす各国の現状を分析することによって、明らかにしようとした。世界情報分析の「中国全面包囲網に変化の兆し」と、海外短信「ミャンマー民主化を操る国際麻薬組織①」である。
 とくに、本号ではじゅうぶん説き尽くすことができなかったが、ミャンマーの国家法秩序回復評議会当局が世界権力の対アジア戦略を明確に認識したうえで、着々と国家建設に邁進する姿のは、瞠目すべきものがある。
 黄金の三角地帯という有難くない通称をもって呼ばれるアヘン・ケシの栽培地区にがっちりと食い込んだ世界権力の工作をはねのけ、ケシ栽培によって生活する少数民族軍の切り崩しに成功し、和平交渉を進めて、国の分裂を防いだことは、統一国家建設の第一歩であった。
 少数民族と回復評政府との和平締結には、日本人もいささか寄与したと聴いている。しかし、それは例外であって、冷戦終結後のアジアの第二段階では、米国の影響力が格段に大きくなり、日本はほとんど期待も問題にもされていないことを、われわれは肝に銘じるべきである。
 世界権力およびその指令のままに動く米国の恫喝や攻勢に曝されながらも、アジアの各国はそれぞれ独自の国家経営に自信を持ち、中国と米国の直接取引を志向するようになったのである。
●こうした趨勢にあって、米国から日本人同胞が「戦争犯罪人」と決めつけられた事態に対しても、そもそも「戦争犯罪」とは何かというその本質を見つめないで、些末な法律手続きの入国審査に問題をすり替え、「ビザの発給は米国の勝手でございます」などと媚びへつらっている日本が、信頼するにも相手とするにも値しない国であるのは当然である。
 今回日本人の「戦争犯罪人」を創り出した調査は、米国司法省の犯罪捜査部特別局(OSI)が行なったものとされているが、このOSIとはユダヤ人によるホロコースト神話創造に加担するため、「ナチス戦争犯罪人」を摘発し、米国からの退去処分をはじめとする種々の制裁措置を講ずるため、政府機関として司法省内に設置された特別の組織である。現在では、それに種々の「人権団体」と称するNGO組織が協力する構図となっており、今回もフロリダ在住の「被抑留者諸権利センター」なる人権保護団体が旧日本軍人二〇〇名の名前を特定し、OSIに報告したと伝えられる。
●歴史は繰り返すというが、日本がこういう事態に遭遇してみると、湾岸戦争へと誘い込まれたイラクの苦渋が、けっして他人事でないことがよく分かる。ジョン・コールマン博士の『三百人委員会・戦略編』は、いよいよ世界権力がイラクを湾岸戦争というワナに嵌めていく手口を克明に暴露する佳境にさしかかった。日米安保の再定義で日本をアジアの同盟国だと安心させておいて、その一方では中国に加担して反日政策を奨励するのと、よく似た構図ではないか。
●「逸史発掘」では、先達愛宕北山編訳による「ユダヤ人の本音集」を紹介する。そこに貫かれているのは、憎悪と独善である。(天童竺丸)

●本誌もまもなく二年目を迎えようとしています。これもひとえに本誌を御購読していただいている方々の御支援の賜物です。新年に当たり慎んでお慶び申し上げますとともに、日頃からの御支援への感謝を申し上げます。
 さまざまな困難があり、情況はますます厳しいものの、われわれはまだまだ意気軒昂で、牛のように地道にこつこつ初心を貫いていきたいと思っています。
 本年もどうぞ相変わらず御支援御鞭撻を賜わりますようお願い申し上げます。