みょうがの旅    索引 

                    

 天下の悪法「大麻取締法」の廃絶を目指して  
    (世界戦略情報「みち」平成23年(2671)5月15日第338号) 

●かつて大麻は神聖な植物として神事に重用されたほか、その繊維が衣料に用いられたり、実(み)が食用になるなど、われわれ日本人の暮らしにとって無くてはならない、身近な植物であった。安西正鷹稿「文明大転換に向けて」において大麻の特性とその規制の歴史を明らかにしつつあるが、目指すところは天下の悪法と言うべき大麻取締法を廃絶し、大麻を自由に栽培できる環境を整えて、十全にその活用を図ることにある。とりわけ、福島原発の放射能によって汚染されつつある土壌の改良に大麻が役立つのではないかとの期待も小さくない。
 とはいえ、このように深刻かつ甚大な放射能汚染に見舞われた経験は敗戦時の原爆被害のほかになく、原爆被害に対する大麻による土壌浄化の実験もなされたのかどうか管見(かんけん)の及ぶところではないが、現在のところ大麻による放射能浄化の効果のほどは明らかではない。だからこそ、実際に試してみることが重要なのである。何はともあれ東日本大震災の被害者救済の次に来るのは、その暮らしをどう立て直すかであり、放射能に汚染された土壌の浄化は重要な震災復興の課題の一つであることは間違いない。
●先日郷里に帰省した際に幼馴染みが集まったとき、皆そろそろ本格的退職を控えて老後に何をやるか考える時期にあるので、大麻取締法が廃絶になり栽培が解禁されたら、皆で一緒に大麻を栽培するのはどうだろうかと提案をしてみた。「たらればの話は御免だ」とか「解禁になって皆が栽培を始めたらとても儲かる訳がない」とか厳しい意見が返ってきた。仲間の中に一人、幼い頃には自家で大麻を栽培していたことを覚えている者もいた。小学校に上がるか上がらないかの頃というから、昭和三〇年前後の話である。すると、つい五〇年ほど前までは田舎で大麻を普通に栽培していたのである。
●わが国で当たり前のように栽培されてきた大麻が「麻薬」植物として取締の対象となったのは、敗戦後のGHQによる占領政策の一環だった。大麻には「麻薬」としての効用のほかに産業用や食用など広範な利用ができるのにも拘わらず米国が大麻を目の敵とすることに一片の米国流正義感が与っていないとは言わないが、阿片による英国の世界支配を突き崩そうという意図が秘められていた。さらには、産業用の大麻に代えて化学繊維などの石油製品を軸に世界支配を図る国際金融資本の戦略も隠されていた。われわれの暮らしから大麻が忽然と姿を消した背景には、米国の世界戦略が横たわっており、GHQの占領政策もそれに則っていたのである。
●わが国が原子力発電を受け容れるようになったのも米国の世界エネルギー戦略による脅迫に屈したからである。だが、ここで確認しなければならないことは、彼らの世界戦略は支配のための戦略であって、人類が共に共存するための戦略では決してないという点である。昨今喧しい「エコ」もまた世界金融資本による新たな世界戦略の一つであることに変わりはない。だから、人類共存のみちを探るのはツランの民たる日本人に課せられた使命である。二度目の受難というべき放射能汚染に見舞われたわが国こそが悪魔の科学の中核にある原子力利用の悪弊を脱する方途を開かなければならないのである。大麻取締法を廃絶し大麻の活用を図ることは、人類共存のみちを開く第一歩になると信じるものである。